After Effects(アフターエフェクト)で作業していると、「素材・動画をループさせて繰り返し再生したい」と思うことがありますよね。実は、After Effectsの機能を使えば簡単に解決できます。
素材やキーフレームをひたすらコピペしまくるのはNG!
この記事では、タイムリマップとエクスプレッションという2つの便利な機能を使って、簡単に素材・動画をループさせる方法を紹介します。
実際に素材・動画をループさせる手順から、タイムリマップとエクスプレッションの基本的な使い方まで、分かりやすく解説していきますね!
はじめに:タイムリマップとエクスプレッションとは?
まずはじめに、After Effectsのタイムリマップとエクスプレッションについて簡単に紹介します。
【After Effects】タイムリマップとは
タイムリマップとは、時間の伸縮をしたり、フレームを固定したりできる機能です。今回は、このタイムリマップ機能を使って、素材・動画のループを簡単に実現していきます。
【After Effects】エクスプレッションとは
エクスプレッションとは、キーフレームにコードを追記して高度な指令を与えるものです。
コードと聞くと苦手意識があるかもしれませんが、After Effects側でよく使うものを用意してくれているので、ご安心ください!
【After Effects】素材・動画を簡単にループさせる方法
それでは、After Effectsで素材・動画を簡単にループさせる方法を紹介します。
素材・動画をループさせる手順は、以下の通りです。
- ループさせたい素材をタイムラインに入れる
- 素材のループさせたい箇所だけを残す
- 素材にタイムリマップを適用する
- タイムリマップにエクスプレッションを追加する
- 最後に素材を伸ばせばループ完了!
では、順に説明していきます。
ループさせたい素材をタイムラインに入れる
まずは、ループさせたい素材・動画をAfter Effectsコンポーネントのタイムラインに入れます。
素材のループさせたい箇所だけを残す
素材のループさせたい箇所だけを残して、前後のレイヤーを削除(カット)します。素材をそのままループさせる場合は、次に進んでください。
前後のレイヤーを削除する方法は次の通りです。
- 素材の両端をドラッグしてトリミングする
- カット(Ctrl+shift+D)する
素材にタイムリマップを適用する
続いて、ループさせたい素材を右クリックし、「時間」→「タイムリマップ使用可能」の順に選択します。
すると、素材の前後をカットする前の位置にキーフレームが出てきます。
自動で作成されたキーフレームは削除し、現在の素材の開始地点と終了地点にキーフレームを打ち直しましょう。
タイムリマップにエクスプレッションを追加する
この状態で、タイムリマップの左にあるストップウォッチを「alt(option)」を押しながらクリックするとエクスプレッションが表示されます。
表示されたエクスプレッション:タイムリマップの右側にある再生マーク(▶マーク)をクリックし、
「Property」→「loopOut(type = “cycle”, numKeyframes = 0)」
を選択しましょう。
すると、タイムライン上に「loopOut(type = “cycle”, numKeyframes = 0)」というコードが追加されました。
このエクスプレッションは、「キーフレーム範囲の最後まで再生すると、最初のキーフレームに戻って、繰り返し再生する」というコードです。
最後に素材を伸ばせばループ完了!
最後に、ループ(繰り返し再生)させたい範囲まで素材を伸ばせば、キーフレーム範囲の素材が何度も繰り返し再生されます。
キーフレームより前に伸ばした部分はループ再生されないので、後ろに伸ばすようにしてくださいね。
ちなみに、今回ループさせた動画は以下のようになりました。
まとめ:タイムリマップを使えば素材・動画のループ再生は簡単!
今回は、After Effectsでタイムリマップを使って素材・動画をループさせる方法についてご紹介しました。
タイムリマップやエクスプレッション機能は、ループ再生以外にも様々なシーンで活用できます。スロー再生や倍速再生などが簡単にできるので、ぜひ使いこなせるようになりましょう!